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レポート2022.04.17宮崎美子さんへの感謝があふれ出た『宮田バスターズ(株)-大長編-』舞台挨拶とインタビュー
4月17日(日)那覇市の桜坂劇場ホールAで特別招待作品『宮田バスターズ(株)-大長編-』の上映と舞台挨拶が行われました。
この作品は、長きにわたり宇宙生物と戦い続けてきた駆除会社「宮田バスターズ(株)」が、テクノロジーの進歩により崩れていくというSFコメディー。坂田敦哉監督が学生時代に自主制作した短編編が、カナザワ映画祭2019年「期待の新人監督」に選出されたことをきっかけに、再構築され長編化した映画です。
上映前に行われた舞台挨拶では、坂田監督、渡部直也さん、佐田淳さん、山本愛生さん、水野祐樹さん、佐波太郎さん、そしてマスコットキャラクターのタンク君が登壇しました。沖縄仕様の衣装で1歩ずつゆっくり登場したタンク君を見て「いつもは社員の制服ですが、今日はかりゆしウェアです」と渡部さんは会場を沸かせます。
短編作品から長編作品になった経緯を聞かれた坂田監督は「全国で短編を上映した際にお客さんの反応が良かったので、スケールアップしました。短編では派手な戦闘映像だったのですが、長編は人間ドラマが描かれています。仕掛けもセットも、ホームセンターで買えるもので作ったものばかりです」と言うと、渡部さんは「車もですよね(笑)」とツッコみます。
作品の見どころについて各出演者が問われると、「序盤のドカーンというところが見どころです」と佐波さんが語り、水野さんは「オフィスは手作りなのですが、オフィスの壁から水が流れているのでぜひ見てほしいです。水の音に負けずに僕が大きい声でしゃべっています(笑)」とおどけてみせました。
山本さんは「最後の戦闘シーンがみどころです。あれは大変な撮影でした」と撮影時の苦労を告白。さらに佐田さんは「最初のシーンの渡部さんの目力がすごいです。撮影の前に映画『鬼滅の刃』を見たので、演技にも投影されたかも(笑)」と裏話を語り会場は笑いに包まれていました。
また、今作に特別出演された宮崎美子さんに対して「映画に賛同してくれて、出演くださいました。大阪まで来てもらったのですが、作品が締まりました」と渡部さんは感謝の気持ちを述べました。
坂田監督からは見どころとして「タンク君が2回イタイ目にあいますので、ぜひみてください」と、マスコットキャラクターのタンク君をいじる場面もあり、終始和やかな雰囲気で舞台挨拶は進みます。
最後に坂田監督は「沖縄は風が心地よくて気持ちいいですね。この映画は、子供から年配の方まで年齢幅広く楽しめるエンタメ映画です。ぜひ最後まで楽しんでください」と、舞台あいさつを締めくくりました。
舞台挨拶後に行われたインタビューに、坂田監督と主演の渡部直也さんが応じてくださいました。
SFにこだわった理由と「宮田」の意味について、坂田監督は「特にSFに興味があったわけではないんです(笑)。渡部さんとお会いした時に、中小企業の社長と宇宙生物を組み合わせたいと思いました。『宮田』は、僕の大阪工芸高校時代のクラスメートの名前です。特に深い意味はありません。本人も自分が使われたと知らないと思います」とコメント。
さらに「短編から長編作品を作ったのは、最初から狙っていたわけではなく、短編の人気の様子を見て、キャストが再結集して撮った」と坂田監督。「キャラは一緒だけど長編は人間ドラマ。宮崎美子さんがたくさんアイディアを出してくださって。魚のお造りのような『宇宙生物のお造り』のシーンは、宮崎さんのアイディアがたくさん詰まっています」と渡部さんはここでも宮崎さんへの感謝をにじませていました。
最後に渡部さんから、「いつ制作が終わるか分からなかった『インディーズ映画のサグラダファミリア』です(笑)。無事に公開できました。子供のお客さんに『敵を倒してくれてありがとう』と言われてたこともある。子供から年配客まで楽しめる作品です」と笑顔を見せて主演作の思いと期待を述べてくださいました。